保護者選任について

「保護者」といっても、未成年者に対してのものではありません。ここでは、心神喪失状態で他者に危害を加えてしまった人を精神療養施設(多くは病院ですが)に入所させて治療させるなど、被保護者(法律的には「対象者」と呼ばれます。)の法律的な代理人となる人のことで、「利害関係人」が保護者選任の申し立てを家庭裁判所に行い、利害関係人の中から保護者選任が行われます。通常はまずは直系血族、兄弟姉妹といった近親者から選任されるのですが、この人達のいずれも保護者をできない場合は、他の扶養義務者でも務めることができます。更に、対象者の身寄りがいないなどといった場合には、市町村長が保護者を務めることになっています。しかし、市町村長が直接保護者としての役割を果たすのは現実的には非常に難しいと考えられ、保護者となる要請をしても断られることもあるなど、この制度の問題点の一つともされています。木02
「成年後見制度」とはどう違うか、ということですが、こちらは民法に基づき、主として経済的な面での「対象者」の法律行為の補佐などを目的としています。これに対して保護者選任制度は精神保健福祉法に基づき、対象者の治療に関する決定をしたり、責任を負うことが目的です。